8050(はちまるごーまる」問題
あなたは8050(はちまるごーまる」問題を知っていますか?これは、いわゆる、80代の後期高齢者の親が50代にさしかかった中高年の引きこもりの子供の面倒を見ることを言います。なんと日本には中高年の引きこもりが61万人もいるそうです。また、仕事も通学も求職もしない「ニート」を含む若年無業者数は18年には約71万人に上るそうです。今日はこの問題に触れておきます。
8050(はちまるごーまる)がなぜ問題か?
今や80代の親が50代の中高年の引きこもりの子供の面倒を見る家庭があちこちに存在しています。要するに、生活力が無い50代の子供を年老いた年金暮らしの年寄りが面倒を見ている。これが8050(はちまるごーまる)問題です。そして、その数は年々増加傾向にあると言われています。
問題なのは8050(はちまるごーまる)問題に関わる犯罪です。その典型的な事件が最近二つ起きました。一つは川崎市の引きこもり傾向にある男による無差別児童殺傷事件。そして、もう一つは東京都練馬区で起きた元農林水産省事務次官というエリートによる引きこもりの長男の殺害事件。この二つの事件が8050(はちまるごーまる」問題の最悪な事件です。
そもそも、この二つの事件は氷山の一角であって、大きな事件になる以前の8050(はちまるごーまる」問題は今やどこにでも転がっている問題です。
中年引きこもりはなぜ生まれるのか?
最近、なぜ多くの中年引きこもりが生まれるのか?いろいろな説がありますが、その主なものは:
就職氷河期原因説
就職氷河期こそが「8050問題」の原因という学者がいます。そうでしょうか?不景気だった時代は過去に何度もあったはずです。就職氷河期以上の就職氷河期もあったはずです。それでも、人々は自力で這い上がり生活してきました。最近の就職氷河期だけが多くの中年引きこもりを生み出したとは思えません。
間違った子育ての結果?
「8050問題」のもう一つの原因が子育ての失敗という説もあります。戦後、多くの欧米流子育て方式が日本に紹介され普及してきました。それによって厳しく子供を育てる親はどんどんいなくなりました。例えば、僕の友人家族は親子がまるで友達のような関係です。周りの人は「なんて仲の良い家族なんだろう」と褒め称えました。
でも、その子供達が成長し大人になった今、二人の息子はまともな生活はしていません。職を転々とし、もう40歳近くになるというのにまだ結婚もしていません。友人には悪いんですが、これは子育てに失敗した典型的なケースかもしれません。
豊かな社会が原因かもしれません
国がある程度経済的に豊かになると、社会保障制度や医療制度も充実してきます。住む家があり小銭を持った親がいれば何もしなくても食べていけます。勤労意欲も低下し、覇気を無くした若者も増えます。いわば先進国病です。その結果、働かなくても食べていける人たちが増えてきます。このような環境の中から引きこもりが生まれ、だんだん年を取ってくると、8050(はちまるごーまる)の当事者になってしまいます。いわば「8050問題」は豊かな社会の中から生まれるべくして生まれてきたと思われます。そして、残念なことに、これからその数はどんどん増えてくることでしょう。
なぜか長引くデフレが原因という説を唱える人もいます
デフレと引きこもりがどう結びつくのか解りませんが、デフレによって引きこもりが生まれ続けるという識者もいます。
このように、最近になってなぜ引きこもりが増え続けるのか、そのはっきりとした答えはまだ見つかっていません。しかし、その答えを見つけて早く対策を打たないと、悲惨な事件や犯罪が生まれ続けるかもしれません。
中高年引きこもりにならないためには
誰も自分から中高年引きこもりになりたくてなったとは思えません。気がついたらなっていたというのが本当のところだと思います。そして、振り返ってみれば、そのきっかけを思いつくかもしれません。統計によれば「退職」が最も多く「人間関係」や「病気」が続いいるそうです。
中高年になって仕事を辞めてしまうと、次の仕事を探すのは何か特技が無い限り難しいものがあります。なかなか自分に合った仕事に就くのはきつい。でもこのサイトで言い続けていることは、どんな状態からでも人生はやり直しがきくということ。「絶対この状態から這い上がってみせるぞ!」と決断さえしてしまえば誰でも自分の人生を変えるのは可能です。はっきりと決心しさえすればできます。道は開けています。誰も邪魔することはできません。今からあなたの人生も変えることをできます。あなたの最大の敵は「あきらめ」だけです。
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