自分を動かすのがひと苦労
ボクがニートを脱出するとき苦労したのが、怠け者の自分をどう動かすか、でした。とにかく、一日何もしないでぼ〜としていても、まったく退屈しない性格です。いくら理屈では働かなければならないとわかっていても、家にいれば食べるのには困らない。少々の小遣いがあれば、生きていく上で何の問題もありません。働くぐらいなら寝ている方がましだ、という考えの方が強かったのです。
さて、こんな自分をどう動かすか?それが問題でした。
欲と夢の棚卸
まず、やったのは、欲と夢をあらいざいらい書きだすことでした。いくら怠け者のボクでも、人並みに欲と夢だけはあるはずだ。ただし、それらは単なる欲であり、実現できるとか、実現しようとは全く考えたこともありません。
例えば、当時の欲や夢の一部をあげると:
- 女性にもてたい、
- そのためにはこぎれいな格好をしなければならない、
- デイトにはお金がかかる、
- デイトには車があったほうがいい、
う〜ん、何のことはない、何もしないでただ女性にもてたいだけです。他に欲らしい欲はありません。
あんな人になりたいという欲望
もうひとつ、あの当時、将来を左右する重要な考えがありました。それは:
ボクが通っていた(というより在籍していた)大学には、当時としては珍しいハーフ、中国人、英語ペラペラな人たちがいて国際色豊かでした。彼らは普通の日本人学生とは少しばかり違って、なんとなくカッコいい存在でした。そして、彼らの多くは卒業後外資系へ就職して行きました。
卒業して、たまに大学へ遊びに来る彼らは実にスマートで、心から憧れたものです。いつしか、「よし! いつかはボクもあんな人になりたい」、という欲望が芽生え始めました。
が、大学に8年間も在籍している、卒業もできるかどうかわからない、働くのが本当に嫌だ、そんな自分には逆立ちしてもかなえられることではないと思っていました。
でも、あの時見た夢が、その後のボクの進路を決定づけたわけですから、やはり、将来の夢を見ることはとても大切だと思います。
結局、一人で生きていかなければという危機感から
あれが欲しい、これも欲しい、こんな人になりたい、などと考えるうちに、ようやく働こうか、という気持ちになってきました。 一方では強くまだ働きたくないという気持ちも残っています。でも、大学には8年間しか在籍できないために、大学も追い出されることが決まっている。そうなると、親から小遣いももらえなくなる。働かないとやっていけない。いよいよ年貢の納め時か、
結局、働かなければという気持ちを大きくしたのは、もはや一人でやっていくしかないという危機感だったと思います。
こうしてしぶしぶ就職活動をすることになりました。
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